奈良漬の作り方 │ 少量・短期間 ビニール袋で作る簡単あっさり奈良漬にチャレンジ!
- 2019.06.05
- 奈良漬
奈良漬といえば数年間酒粕で何度も漬け変えて作る手の込んだ高級漬物。地元奈良県では昔から各家庭でも盛んに奈良漬が作られていました。
ただ、今の時代、自宅でも作れるからと言って漬物用桶や重石を用意するのも面倒だし、台所も狭いうえにそんなにたくさん要るわけでもない。ましてや、出来上がるまでに何年もかかるなんて、興味がわいても億劫になっちゃいますよね。
ところが少量を簡単に作る方法があるんです。今回は
・特別な道具一切不要!
・食べる分だけ少量ずつ作れる
・出来上がりまでたった2週間
自宅で簡単あっさり奈良漬の作り方をプロが紹介しちゃいます!
準備するもの
ジップロックビニール袋
※漬物用桶は要りません。
奈良漬の材料
きゅうり 3本(約100g×3)
塩 60g
酒粕 600g(漬物用として販売されているもの)
砂糖 200g
みりん 100cc
奈良漬の作り方
(1)きゅうりの塩漬け
きゅうり・塩をビニール袋に入れて封をします。1週間~10日程度かるく重石をしておきます。たっぷりの水が出て、きゅうりの芯までクタッとしてきたらOKです。
(2)陰干し
塩漬けでしっかり水分が出たきゅうりは、半日程度陰干ししましょう。奈良漬は水分を嫌いますのでしっかり干します。
また、このあと味がどのように変わっていくのかを見るために少し味を見ておきましょう。
(3)酒粕で下漬け
分量の酒粕・砂糖・みりんを混ぜ合わせて味付け酒粕を作ります。
出来上がった味付け酒粕は、まず半分だけをビニール袋に入れて、残りの半分は別のビニール袋に入れて保管します。
味付け酒粕の中に陰干しされたきゅうりを入れ、封をして1週間おいておきます。このとき、重石は不要です。
(4)本漬け
1週間粕漬けしたきゅうりの様子を見ると、さらにきゅうりから水分が出ているのがわかります。
きゅうりをいったん取り出して、真ん中をカットして味をみます。塩味と野菜の臭みがかなり抜けているのがわかると思います。
きゅうりを取り出し、前回保管しておいた味付き酒粕の袋に入れ、さらに1週間漬けます(本漬け)。なお、きゅうりを取り出した後の酒粕は捨てずにとっておきましょう。
(5)できあがり
本漬けを終えたきゅうりを取り出して味をみてください。やんわりと奈良漬の風味のついたあっさり奈良漬になっていればできあがり。
奈良漬の仕上がりと作り方のコツについて
今回の奈良漬の作り方は、簡単・少量・短期間で作れることを重視しているので、お店で売っているような本格的な奈良漬の味にはなりません。
しかし、ご家庭ならではのあっさり風味の仕上がりを楽しめる仕上がりとなっています。少量ずつなので何度か試してみてご家庭オリジナルの風味を追いかけても面白いのではないでしょうか。
(1)おいしく作るポイント
ときどき味をチェックしてください(重要)2・3度もすれば味の変化がわかるようになります。
(2)味を調整するには
<塩辛いと感じるとき>
きゅうりの塩分が十分に抜けていません。さらに1週間漬けておいて、まだ味が変わらなければ酒粕を変えてもう一度漬けなおしてみましょう。
<奈良漬の風味が足りない>
まだ十分に漬かっていません。さらに1週間漬けるか、酒粕を変えて漬けなおします。
(3)酒粕に漬けたきゅうりに酸味が出てきたとき
きゅうりから出た水分により酒粕が傷んできています。きゅうりは早めに食べ、その酒粕は捨ててください。
(4)残りの酒粕はどうする
酒粕の力は弱っているものの風味が生きてる限りまだ使えます。塩漬けきゅうりの塩や臭み抜きとして次回の下漬けに無駄なく使いまわしましょう。
いかがでしたか。漬物といえば桶と漬物石、というイメージ。
ちょっと大変だと思っていたのではないでしょうか。
今回のようにビニール袋だけで奈良漬ができる、となれば自宅の台所で少しの量だけを簡単にできるようになります。
また、重石を軽めにすることでかえってきゅうりがペタンコにならず歯ごたえが残って良いんです。ぜひお試しくださいね。
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